大阪府在住、男子二児の母です。
ご訪問ありがとうございます。
現在小学四年生の、ASD(自閉症スペクトラム)とADHDの診断を受けた
長男の成長記録のブログです。
阪神タイガースが大好きな父ちゃんによる野球話もよろしくお願いします。
子どもの漢字ドリルを見てくれているはずの父ちゃんが、なぜか途中から阪神タイガースの話しかしなくなる──。
今日はそんな、我が家の「勉強時間なのに結局タイガース」の話を書いてみようと思います。
「そこは門別投手の門やろ!」から始まる漢字時間
ある日の夕方。
リビングのテーブルで、長男が漢字ドリルを開いていました。
その横には、なぜかソファから移動してきた父ちゃん。
いつもならテレビで試合やハイライトを見ている時間帯なのに、この日はめずらしく(?)漢字の見守り役を買って出てくれました。
母ちゃんはキッチンで夕飯の準備をしながら、

おお、父ちゃんが漢字見てくれてるやん。助かる〜
と思いつつ、耳だけそっちに向けて様子をうかがっていました。
しばらくは静かだったのですが、ふと、父ちゃんの声が少しだけ大きくなったのが聞こえました。

そこ! そこは❝門別投手の『門』❞やろ!

え? もんべつ?
キッチンの私は、包丁を持ったまま一瞬フリーズ。

ん? 今、漢字ドリルからいきなり門別投手出てこんかった?
と心の中でツッコむ母ちゃん。
どうやら長男は、「門」という漢字の横棒をきちんと書けておらず、点を打ったような形にしてしまっていたようです。
それを見た父ちゃんの頭の中で、門別啓人投手がパッと浮かんだようです。

門別投手の『門』やで。
そこ1本抜けてたら、もう別人やからな
……いや、別人どころか、もはや漢字として成立してへんけどな、と母ちゃんは心の中で静かにツッコミを入れていました。
「近本選手の“近”やろ!」でしんにょう矯正される長男
別の日には、「近」という漢字で同じことが起きました。
長男が、しんにょうのはらいを適当にピッと書いてしまったのを見て、父ちゃんのスイッチがまた入ります。

そこは❝近本選手の『近』❞やろ!
しんにょう、もっとちゃんと書かなあかん!

え、これ近本選手の“ちか”なん?

そうそう。“近本光司”の“近”やで。
はい、もう一回。
しんにょうの下、ちゃんと止めてからはらう!

近本選手、うちの子のしんにょうまで矯正してくれてありがとう……
長男にとっては、
ただの「近」という漢字→ いきなり「近本選手の“ちか”」に昇格
したようで、その日からしばらく、長男は「近」という字を書くたびに、

あ、これ近本選手の“ちか”やな
と自分でつぶやきながら、しんにょうを丁寧に書くようになりました。
漢字ドリルのくせに、うっすら甲子園の風が吹いている我が家です。
桐敷たくま投手の「馬」で、点の書き方まで矯正される
さらに極めつけは、「馬」という漢字でした。
長男が「馬」を書くとき、特性もあってササッと急いで書いてしまうことが多くて、
- 本人は4回チョンチョンと手を動かしているのに、紙の上では3つにしか見えない点になっていたり
- 本当は四方に散らばるはずの点が、全部同じ方向にピッピッと飛んでいるように並んでいたり
前からちょっと気になっていた母ちゃん。
そこに、父ちゃんが気づきます。

おーい、“馬”はちゃんと点4つやで!

え、4つ打ったで? ほら、ちゃんとチョンチョンチョンチョンってしたもん

たしかに4回は動いてたけど、どう見ても3つにしか見えへんねんな……

ちゃうちゃう。桐敷拓馬投手の“たくま”の“馬”やで?
点は4つ、ちゃんと1こずつ場所変えて打たなあかんで。
全部同じ方向向いてピッピッて飛んで行ったら、桐敷たくま投手に失礼やろ!

……え、なんでそこまで?

なんでって聞かれても知らんがな
でも不思議なことに、この「桐敷たくま投手の“馬”」理論が長男の中できっちりハマったらしく、それ以来、馬の点だけはやたら真面目に、4つきれいに方向を変えて打つようになりました。
それ以来、長男の頭の中では、
桐敷たくま投手と言えば、点を四つちゃんと方向を変えて打った『馬』
というイメージがセットで出てくるようになりました。
「ふんべつってどんな漢字やったっけ?」からの、まさかの門別ルート
そして最近、我が家に新たな“迷エピソード”が追加されました。
長男が漢字ドリルで、「ふんべつ」という言葉の書き取りをしていたときのこと。
ドリルを見ていた父ちゃんに、長男が何気なくこう聞きました。

父ちゃん、“ふんべつ”ってどんな漢字やったっけ?
普通なら、
- 「分ける」に「別」で「分別」やで
- 意味はな、物事を区別して考える力のことやで
みたいな会話になるはずです。
ところがうちの父ちゃんは、一拍おいてから、こう言いました。

え? 門別?
門別投手はな、門別出身なんやで

え、そうなん?

いや、今“ふんべつ”の“分別”の話してたよな?
なんで一瞬で門別投手の出身地の話にジャンプしたん?
長男の素朴な質問から、
ふんべつ→門別→門別投手→出身地トーク
という、見事なカーブを描いた会話。
その間、漢字の話はどこかに吹き飛びました。
私はキッチンからそっとツッコミを入れるしかありません。

いやいや、“ふんべつ”は門別投手ちゃうし。
『分ける』に『別』の“分別”のことやで〜!

……あ、そっちか。そうやったな。
まあええやん、門別投手の出身地も覚えたしな

ふんべつの話してたのに、気づいたら門別投手の話になってたな?

せやな。ふんべつどころか、話の方向が門別行きやったな。
そうやって話それていくねん。そこが父ちゃんっぽいとこやで
結局、漢字ドリルもタイガース経由で覚えていく
こうやって書いてみると、
- 「門」は門別投手
- 「近」は近本選手
- 「馬」は桐敷たくま投手
- 「分別」はなぜか門別の話経由
うちの長男は、漢字ドリルをやっているはずが、いつのまにか阪神タイガースの選手名鑑を脳内に入れているような状態になっています。
ただ、母ちゃんとしては、この“遠回りな覚え方”も、悪くないなと思っています。
漢字って、どうしても「ただの作業」になりがちで、ドリルを見ただけでため息をつきたくなる日もあります。
でも、
- 「これ門別投手の“門”やんな」
- 「近本選手の“近”は、しんにょうちゃんと書かなあかん」
- 「桐敷たくまの“馬”、点4つ忘れたらあかん」
みたいな、ちょっとした引っかかりがあるだけで、その子なりの“覚え方のフック”になることもある。
そして何より、リビングでの漢字時間が、ちょっとだけ笑いやツッコミのある時間になる。
それはきっと、テキストだけでは手に入らない、「我が家だけの学び方」なんやろなと思います。
「教え方が独特すぎる父ちゃん」も、将来の思い出になるはず
母ちゃん目線で見ると、

いや、今は門別投手じゃなくて“分別”の話をしてあげて
とか、

出身地の話は一旦ええから、まずは漢字の形教えてあげて
とツッコミたくなる場面もたくさんあります。
それでも、そんな父ちゃんの教え方で、長男の頭の中にいろんな“漢字と選手”のリンクができているのも事実。
いつか長男が大きくなって、もしも自分の子どもに漢字を教える日が来たら、

ここはな、昔おじいちゃんが“門別投手の門やで”って言うててな〜
なんて、笑いながら話してくれたらいいな、と思います。
今日もどこかで、うちのリビングでは、
- 「門別投手の門!」
- 「近本選手の近!」
- 「桐敷たくまの馬!」
という謎のフレーズが飛び交いながら、漢字ドリルが少しずつ埋まっていっています。
それをキッチンから聞きながら、

なんやかんやで、悪くないやん、この覚え方
と、心の中でクスッと笑う母ちゃんなのでした。
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母ちゃん、今日もがんばれます。
noteでじっくり綴っています。
「もっと裏話も読みたいかも…」と思ってくださった方は、ぜひのぞいてみてください。


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